日産 プリメーラ
NISSAN PRIMERA 
初登場        平成2年2月
最終モデル(日本)  平成13年1月〜平成17年12月 (3代目)
祖先モデル      オースター/スタンザ
後継モデル(日本)  ブルーバードシルフィ(G11)
 
どんなクルマか
 プリメーラは日産の2000ccミドルクラスセダンの1車種で、欧州版ブルーバードだったオースター/スタンザの後継モデルとして登場。そのオースターの祖先を辿ると、510型ブルーバードの後継モデルであるバイオレットであり、ブルーバードとは同じ穴の狢という事になる。
 日本では不人気だったオースターとは打って変わり、欧州色をさらに強くし、硬い乗り心地と高いハンドリング性能、広い後席居住性が大ウケし、初代モデルはブルーバードを上回る人気車種となるが、欧州ミドルセダンのボディ拡大のあおりを受けて3ナンバー化し、日本では使いにくいクルマとなってしまう。平成17年に日本での販売は終了し(欧州では販売中)、ブルーバードシルフィをボディ拡大の上で事実上の後継車としている
歴史を語る 
初代登場
 平成2年2月、オースター/スタンザの後継モデルとしてP10型が登場。B13サニーのプラットフォームがベースながら、新開発のSR型直列4気筒(1800cc、2000cc)を搭載した立派なミドルクラスセダンだった。欧州車を意識した硬いサスペンションが特徴的で、一般のファミリーユースには不評だったものの、軽快なハンドリングや居住性の面では高い評価を受け、徐々に人気を得る。同クラスのブルーバードにあったターボモデルなどのハイパワーエンジンは搭載されず、SRエンジンのスペックも平凡的だったものの、軽量ボディやハンドリングなどでうまくカバーし、一味違ったスポーティを表現するのを成功させている。
 サイズ
 4400×1695×1385mm(全長×全幅×全高)
 
ソフトになったが故に…、二代目登場
 大成功を収めたP10型のキープコンセプトとして、平成7年9月にP11型へとフルモデルチェンジされる。発売当初こそU13ブルーバードの不振や末期という事もあってそれなりの販売台数があったが、当モデルをベースとしたU14ブルーバードの登場(事実上、ブルーバードと兄弟車化)によりユーザーを喰い合う形となった事や、P10では不評だった硬い乗り心地を改善し、ソフトに振った(それでも、他モデルに比べたらまだまだ硬かったが…)事で、逆にP10の乗り心地を好むユーザーから嫌われてしまった事、他のセダンのハンドリング性能がプリメーラに追いついてしまった事、折りからのセダン不振により、販売台数を落としてしまう。テコ入れとして、モデル後半からワゴンモデルの追加、ハイパワーエンジン(可変バルブ&リフト機構(VVL)により最高出力190psを発揮、SR20VE、ハイパーCVT-M6との組み合わせのみ)や直噴エンジン(QG18DD)搭載などが行われている。
 P11は販売店戦略上の都合から、プリンス店向けはプリメーラとして、サニー店(現 サティオ店)向けはグリルやテールランプ配置を少し変更したプリメーラカミノとして売られていたが、平成11年に行われた4ディーラーの2系統化により、プリメーラに1本化されている。
 サイズ
  セダン:4430×1695×1400mm(全長×全幅×全高)
  ワゴン:4515×1695×1450mm(全長×全幅×全高)
欧州にあわせて拡大、大胆チェンジ…、3代目へ
 欧州ミドルセダンがデザイン自由化を理由に全幅1700mmを超えるモデルが相次いで登場。P12もそのあおりを受け、ついに3ナンバーモデルとなってしまう。エンジンも従来の1800〜2000ccから、2000cc〜2500cc(後に1800ccを追加)となり、同時期のA33セフィーロのクラスに追いつく勢いである(但し、セフィーロがV6、プリメーーラが直4という違いはあるが…)。一方、P11では兄弟関係だったブルーバードはパルサー後継モデルであるG10ブルーバードシルフィへとランクダウンされ、このモデルではブルとプリの立場が逆転してしまう結果となった。
 従来のハコ型セダンというコンセプトを捨て、近未来的なフォルムを採用。内装もセンターメーターやインフォメーションディスプレイを廉価モデル以外に標準装備し、「ITドライビング」のキャッチコピーにより斬新さを打ち出し、自動車評論家の間では好評だったが一般ユーザーには受け入れられなかった。また、スポーティーさが失われた(オールAT化が基本、一時期はSR20VEに6MTを組み合わせたモデルも存在したが…)事もあり、ライバル(特にマツダ アテンザ)に水を開けられる結果となってしまった。日本ではG11ブルーバードシルフィにバトンを渡す形でモデル終了。欧州では継続販売されているが、頼みの欧州でも不振で、虫の息といった感じである。
 サイズ
  セダン:4565×1760×1480mm(全長×全幅×全高)
  ワゴン:4675×1760×1495mm(全長×全幅×全高)
今後の展開&希望 
 日本ではG11ブルーバードシルフィへ統合…という形になっているが、G11は5ナンバーサイズに収まる2000ccクラスである事、広い居住性という面ではP11のコンセプトに類似してはいるが、シルフィはラグジュアリー性が強く、特にG11では女性をターゲットとしたエレガンス路線であり、プリメーラや従来ブルSSSのようなスポーティ路線とは程遠い存在である。さらに、G11シルフィはマーチと同じBプラットフォーム(その為、同クラスでは希少は5ナンバー)で、それが決して悪いという訳ではないのだが、同クラスのライバル(ホンダ アコード、マツダ アテンザ、スバル レガシィ、トヨタ アベンシス)と比べると、競争力に乏しいのも事実。最も、日産は日本市場ではスポーティなミドルセダンを諦めている感があるので、これでいいのかもしれないが…。
 
 欧州市場でも不振ゆえ、次期モデルの話も聞こえてこず、欧州でも下手をしたらモデル廃止という可能性もあるかもしれない(逆に、さらにボディ拡大した後継モデルが登場するという話もある)。プリメーラ復活へのユーザーの願いとは裏腹に、日産はプリメーラをフェイドアウトしていく方向であるといえる。
 
 そんな中、アメリカではプリメーラに相当する熱いスポーツセダンが登場している。その名はセントラ。元々はサニーのアメリカ向けモデルだが、日本のサニーがティーダとなりコンパクトカー路線を継続したのに対して、アメリカではクラスアップし、かつてのプリメーラ並の大きさとなっている(アメリカ版ティーダである、ヴァーサは別モデル)。MR20DEにCVTと6MTを搭載した標準モデルの他、QR25DEをハイチューン化し、6MTと組み合わせたスポーツモデルのSE-Rが存在し、P12よりもホットモデルである。これが次期プリメーラとして日欧で発売されれば…と思うのだが、夢のまた夢であろう。
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